【『藍色色展』開催にあたって】

藍染めの歴史は奈良時代まで遡ることができ、特に江戸時代に入ると木綿の普及とともに日本中に広がりました。

藍染めのものには、防虫、消臭、抗菌などの効果や、肌に優しく、あせもや皮膚炎などにも良いと言われ、
さらには紫外線カットの効果もあると言われていることから、
衣類などに用いられ、人々の暮らしに欠かせないものでした。

また、何度も染め重ねることで色の濃淡ができ、染め上がった色にはたくさんの名前があります。
かめのぞき、あさぎ、はなだ、あい、こん…など、挙げればきりがありません。

箱本館「紺屋」の藍は、天然灰汁発酵建てという昔ながらの薬品を使わない方法で仕込み、
色の美しさを追求していますので、天然染料ならではの色の奥行や深さを感じることができます。

こんなに素敵な染料である藍への皆さまのイメージはどうでしょうか?
  …古いもの?…昔のもの?
  …そもそも藍って何?
  …ジーンズの色とは違うものなの?   などなどでしょうか。

なかなか藍に触れる機会も少なくなってしまった今日この頃、
世の中にたくさんのものが溢れ、簡単に手にでき、簡単に捨てられてしまっている今だからこそ、
ひとりでも多くの方に、藍に触れてもらいたい、藍の良さを知ってもらいたい…
さらには、現代でも愛され、日々の暮らしに寄り添っているものであって欲しい…
藍はこれからも無くなることなく、さらに大きく広がっていく無限の可能性があると思っています。

そこで、いろいろな作り手の方に普段から作られているものに藍を取り入れてもらい、
いろいろなコラボレーションアイテムを作ってもらうようにお声掛けしました。

それぞれの作り手の視点で、藍に新たな生命がどんな風に吹き込まれるのか、
私たち自身もとても楽しみにしています。

作品は全てご購入していただけます。


『藍色色展』は、

  いろいろな藍の色を、
  いろいろな作り手によって、
  いろいろな作品が生まれ、
  いろいろな方が見る。
  そして、
  いろいろな藍染め体験で実際に藍に触れ、
  いろいろな藍の楽しみ方があることを知ってもらう。

そんな企画展です。


この企画展を通じて、藍をより身近に感じ、楽しんでいただくことができれば…と思っております。

また、親子で楽しんでもらえるワークショップや、
暮らしの中に藍を取り入れる第一歩にしていただきたいワークショップ、
期間限定アイテムなどの藍染め体験も実施します。

さらに、今回参加の作り手の方が普段作られているものがご購入できる「ひと箱マーケット」と、
たべものの出張販売も日にちを限定して開催します。

皆さまのお越しを心よりお待ちしております。

最後に、今回の企画展の趣旨にご賛同いただき、参加して下さいます作り手の皆さまに厚くお礼申し上げます。
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